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BUSINESS CENTER / 特集 2001年2月号

ネットワークユーザーのための「メール使いこなし」の常識

知れば知るほど、オモシロイ


2001年2月27日

知って得するメールのあれこれ

NETWORK MAGAZINE
 インターネットの「キラーアプリケーション」として、Webブラウザに並んで多くのユーザーに利用されているメールクライアント(メーラ)。メールをしたくてインターネットを始めた、そんな人もきっと多いことだろう。

 いうまでもなく、メールクライアントは「メールをやりとりする道具」である。インターネットを始めたころなら、とにかくメールをやりとりできればよかったかもしれない。だが、本誌を読むほどの読者であれば、それで満足するのはあまりに寂しいというもの。ネットワークに「強い」ユーザーは、メールを「いかにやりとりするか」というプロセスにも目を向けているからだ。実際、インターネットメールには、「知る人ぞ知る常識」みたいなものがある。

 ここはひとつ、これまで知ることのなかったインターネットメールの一面に触れ、使いこなしの常識を身に付けて見てはどうだろうか? こっそり自分のスキルを高めるもよし、人に教えて尊敬されてみるのもよし。いずれにしろ、本企画を読めば、インターネットメールの奥深さをあらためて実感できるはずだ。


(NETWORK MAGAZINE編集部)


1.相手のメールクライアントもわかる ヘッダには情報がいっぱい

NETWORK MAGAZINE
メール上達の第一歩は、まず「インターネットの仕組みを知る」ことにある。自分が送ったメールや、誰かから届いたメールがどのような仕組みによって配送されているのかがわかれば、これまで知らなかった「機能」が見えてくるし、もっと高度な使い方もできるようになる。

 通常の郵便とは異なり、インターネットメールでは送信者と受信者の間に「人の手」は介在しない。メールの配送はすべてサーバの処理によって行なわれており、何気に受信したメールにも配送の情報がたくさん含まれている。その情報(フィールドという)の集まりがへッダである(画面)。



メールに関する情報「ヘッダ」図解
メールに関する情報「ヘッダ」を読めるようにになれば、あなたも立派な上級者

 よく知られたへッダフィールドとしては、「To」「Subject」「From」がある。それぞれ「送信先のメールアドレス」「メールの表題」「送信元の名前とメールアドレス」を示すものである。これらは、ユーザーが直接指定するものだが、それ以外はメールの配送時にメールクライアントやサーバによって付与される。この情報を読み解くことで、メールが何によってどのように配送されてきたのかを知ることができる。

 たとえば、「Received」フィールドはメール受信情報(サーバ名や時刻)を表わす。ここから、どういう経路でメールが配送されてきたのかが分かる。また、「X-Mailer」フィールドは送信元のメールクライアントが付与するクライアントソフトの名前だ。この情報からは相手がどんなメールクライアントを利用しているのかを知ることができ、これを応用すればUNIXユーザーにWordやExcelのファイルを送りつけるといったことをしなくて済むだろう。

 また画面には、画像やデータの添付を可能にするMIME(他目的メールを送るための規約)の対応を示す「MIME-Version」や、メールの本文にどんなデータが含まれているかを示す「Content-Type」、メールの固有IDである「Message-Id」があることも分かる。他にも、返信メールに付けられて元メールとの関連性を示す「Reference」と「In-Reply-To」、送信元が受信先サーバに受信通知を求める「Return-Receipt-To」、送信者が返事をFrom以外のアドレスで受け取りたいときに付与される「Reply-To」など、いろいろなものが使われている。

 なお、多くのメールクライアントは通常、へッダの一部のみを表示する設定になっている。へッダをすべて表示させたい場合は、各クライアントソフトの「へッダ表示」機能を有効にしてほしい。

(NETWORK MAGAZINE編集部)


2.ときどき送られてくる「謎の英文メール」の正体は・・・ 「Returned mail」が届いたら

NETWORK MAGAZINE
 インターネットメールを利用している人なら、一度は「Mail Delivery Subsystem」という差出人から「Returned mail: ……」というメールを受け取ったことがあるだろう(画面)。わけの分からないメッセージが、しかも英文で突然届けられたら誰でも驚いてしまうものだ。だが、心配はいらない。このメールは多くの場合、送信エラーなどを報告するメールサーバ(MAILER-DAEMON)からのメッセージで、適切に処置すれば問題になることはない。



「指定したホスト(サーバ)がない」という意味のエラーメール
「指定したホスト(サーバ)がない」という意味のエラーメール。よく見ると、「nmag-t@ascii.co.jp」とすべきところが、「nmag-t@acsii.co.jp」になっている。差出人を見ると、このエラーメールは、送信時のメールサーバ「ascnm2.ascii.co.jp」によって送られてきていることがわかる

 前述したとおり、インターネットメールでは「人の手」は介在しない。送信したメールに誤りがあったり、途中障害があったりして正常に配送が行なえない場合は、サーバプログラムが設定に従ってその旨を報告するようになっている。こうしたメールがなんとなくぶっきらぼうで、分かりづらそうに思えるのは、機械的に処理されたものだからである。

 Returned mailが送られてきたら、着目すべきところは2カ所。1つはそれが「エラーメール」なのか「警告メール」なのかを示す部分、もう1つはReturned mailが送信された理由を示す部分である。メッセージ中に「fatal errors(致命的なエラー)」などとあれば、これは明らかにエラーメールである。配送はすでにあきらめられた状態で、改めて送信しなければ相手に当初のメールを送ることはできない。また、「warning(警告)」とあれば、何かの原因で滞っているがまだ配送はあきらめられていない状態。送信はサーバによってリトライ(再試行)されているので、もうしばらくようすを見ておけばよい。

 では、送信したはずのメールがエラーになったり、配送に遅延が生じる原因はなんだろうか? もっともよくある原因として、送信先の指定の誤りが挙げられる。メールアドレスの綴り字を間違えたりしたときだ。この場合は確実に送信エラーが引き起こされるが、原因は自分にあるので解決もしやすい。正しいメールアドレスを指定して、再送信すればよい。一方、自分ではどうしようもないエラーもある。たとえば、障害やメンテナンスの影響で送信先のサーバが長時間止まっていたりした場合や、受信ユーザーのメールボックスの容量があふれていた場合などである。この場合は、配送できないことを先方に連絡し、後日再送信するしかない。他にもメールが正常に配送されない原因はいろいろあるが、詳しい原因と対策は下表を参考にしてほしい。

Returned mailの種類
Returned mailの種類意味対策
User unknown「指定したユーザーはいません」メールアドレス「user_name@domain_name」の「user_name」部分に指定間 違いがある。または、会社を退職したとか、プロバイダを変更したという理由で本当にユーザーがいない。再送信が必要。
Host unknown「指定したホストはありません」メールアドレス「user_name@domain_name」の「domain_name」部分に指定 間違いがある。特に、「ne.jp」「co.jp」「or.jp」の部分に注意しよう。
Service unavailable「サービスが無効です」メールサーバがサポートしていない操作を行なおうとした。たとえば、規定以上の大きさの添付ファイルを送ろうとした場合など。再送信が必要。
Too many hops xx (yy max)「xx回のホップは多すぎます(最大yy回)」ホップとは、メールサーバ同士のメールのやりとりのこと。この場合は転送指定に誤りがあり、2つのサーバ間で互いに転送しようとしている。転送の指定に無限ル ープがないか確認。
Mailbox full「メールボックスがあふれました」送ろうとしているユーザーのメールボックスが容量を超えている。相手がメールをダウンロードするまで待つか、電話で教えてあげよう。
Relay operation rejected「リレー操作が拒絶されました」指定のネットワーク以外からメール送信しようとした。たとえば、A社のネットワークログインで、B社 のSMTPサーバを使ってメール送信しようとした場合など。他社のSMTPサーバを使って送信しないようにする。
Cannot send message within 5 days「5日経ちましたがメッセージが送れません」送信先サーバのダウンなどの理由で配送できない。「5 days」は「3 days」「1 week」などになるときもある。また、「days」が「hours」となり、「warning」が付くときも。この場合は、「…時間経ちましたが送れません」という意味で、リトライ中を表わす。
Return receipt「受領を返信します」 送信者が「Return-Receipt-To」フィールドを付けている場合、受信サーバが受領確認として戻すReturned mail。配送の確認ができる。ただし、すべてのサーバがこの機能をサポートしているわけではない。また、これはサーバが受信した旨を返信するもので、相手がメールを読んだことを知らせるものでもない。

(NETWORK MAGAZINE編集部)


3.メールは実は覗き放題だって、知ってる? 暗号化メールで安全・安心!

NETWORK MAGAZINE
 インターネットメールは、配送の仕組みからいえば郵便のハガキと同じである。メールクライアントから送信されたメールは「平文」でサーバへ送られ、相手先に届けられることになる。これは、盗聴行為を行なうクラッカーのみならず、その気になればサーバ管理者も簡単に「人のメール」を見ることができる状態である。現在のメールの運用は、「人のメールは覗かない」という不文律で成り立っているようなものなのだ。

 人にどうしても見られたくないメールは、自分で守るしかない。そんな場合は、暗号化メールを利用しよう。暗号化メールは通常平文で送るメールを「暗号化する」ことで、途中人に覗かれても内容を判読させないようにするものである。気軽に使える暗号化メールとしては、PGP(Pretty Good Privacy)が有名だ(画面)。



暗号化したメッセージ
PGPで暗号化したメッセージ。これなら盗聴されても、中身まで知られることはない

 PGPでは、一般に公開する公開鍵と、自分だけが利用する秘密鍵の2つを組み合わせて暗号/復号化を行なう方式(公開鍵暗号方式)を採っている。暗号化メールをやりとりしたい相手と前もって公開鍵を交換しておき、送信時にはその鍵で暗号化、受信時には秘密鍵で復号化するという仕組みである。PGPにはフリーウェア版と商用版の2つがあるが、前者であれば誰でも入手/利用が可能だ(入手先はhttp://www.pgpi.org/ 。最新版は6.5.1国際版)。

 PGPを使ったメールの暗号/復号化はとても簡単だ。メールクライアントで開いたメールの本文をWindowsのクリップボードを経由して(コピー&ペーストして)、PGPソフトに渡すだけである。また、PGPに対応したメールクライアントを使えば、その手間すらない。必要な操作をメニューから選べば自動的に暗復号化される。PGP対応のメールクライアントには、Outlook ExpressやBecky!、Eudora、AL-Mailなどがあるが、Becky!のバージョン2はそのままで最新版のPGPに全操作対応しているので特に使いやすい。

(NETWORK MAGAZINE編集部)


4.複数のアドレスを使い分けている人に・・・ マルチアカウントを使いこなす

NETWORK MAGAZINE
 この頃は、メールアドレスを複数持っている人も珍しくなくなった。会社と自宅で使い分けたり、いくつかのプロバイダと契約するなどして目的や相手ごとにメールアドレスを区別している人も多い。こうした用途に対して、最近のメールクライアントには「マルチアカウント機能」が付属している。もし、複数のメールアカウントを別々のメールクライアントで管理している人がいるなら、マルチアカウントを使ってみよう。非常に快適なメール環境になるはずだ。

 マルチアカウントでは、1つのメールクライアントに対して複数のアカウント設定を行なうことができる。つまり、「ユーザーID」「パスワード」「メールサーバ(POPとSMTP)」「接続形態」「ダイヤルアップ先」「シグネチャ(署名)」といった諸設定を、アカウントごとに別のものとして管理できるというわけだ。各アカウントで使われるメールボックスはそれぞれで別々に管理されているので、メールが混ざり合う心配もない。必要に応じてアカウントを切り替えれば、統一した環境でいろいろなメールアドレスを使ってメールの送受信を行なうことができる。

 マルチアカウント機能で利用しやすいのは、Becky! Internet MailやAL-Mailなど、1つのウィンドウの中でアカウントを切り替えられるタイプのもの(画面)。特にBecky!は、クリ ック1つでアカウントの切り替えができ、きわめてスピーディにアカウントの使い分けが可能だ。



Becky!(左)とAL-Mail(右)のアカウントの切り替え
Becky!(左)とAL-Mail(右)のアカウントの切り替え。一度使うと、二度と手放せなくなる便利な機能だ

(NETWORK MAGAZINE編集部)


5.メールの受信は「POP3」だけじゃないぞ APOPやIMAPにも注目!

NETWORK MAGAZINE
 これまでメールの設定をしていて、受信サーバの指定部分で「APOP」や「IMAP」というオプションを見たことがあるかもしれない。今は何も考えずに「POP3」を選択しているかもしれないが、今後「APOP」や「IMAP」を使うときに備えて、このオプションについての理解を深めておこう。

 POP3/APOP/IMAPは、いずれもメールをサーバから受信するときに使うプロトコル(通信手順)の1つ。大きく分けると、POP3とAPOP、IMAPになる。POP3とAPOPの「POP」は「Post Office Protocol」を示すもので、メールサーバからクライアントへメールを取得するための手順を定めたものだ。一般に使われているPOP3はこのプロトコルのバージョン3であり、APOPは「Authenticated POP」、すなわち「認証を強化したPOP」である。POP3では、受信サーバにアクセスする際に必要なパスワードは平文で流されている。これでは安全性に欠けるということで注目されているのが、パスワードを暗号化して送るAPOPである。現在のところ、プロバイダの多くはPOP3でメールサーバを運用しているが、@niftyのようにAPOPを選択できるところもある。契約プロバイダがAPOPに対応しているなら、迷わずそちらを選んだほうがよい。

 一方、「Internet Message Access Protocol」を示すIMAPは、POPとはまったく異なる形態でメールサーバを利用するプロトコルだ。POPでは、基本的にメールはクライアントにダウンロードして読まれることになっているが、IMAPではその概念がない。メールボックスは常にサーバ上にあり、ユーザーはそこからメールを読み出すようになっている。これにより、ユーザーはクライアントマシンを選ばずにメールボックスを管理できるというメリットがある。ただ、その分サーバのディスクがPOPよりも消費されるため、IMAPは今のところプロバイダではなく企業を中心に使われている。



EudoraのIMAP設定画面
EudoraのIMAP設定画面。「AIR Mail」や「ばりめーる」など、IMAP専用のメールクライアントもある

(NETWORK MAGAZINE編集部)


6.インターネットメールの「べからず」集 これをやったら嫌われる


HTMLメールは送るべからず

NETWORK MAGAZINE
 最近よく使われるようになったHTMLメールだが、これを好まない人は意外に多い。というのもHTMLによる表示ができないメールクライアント用に、通常テキストデータも添付ファイルとして送信されてしまうからだ。1通のメールで倍以上のデータが送られてくる。これは、インターネットに無駄なデータを送出していることに加え、相手のディスクにも余計な負担をかけることになる。


機種依存文字は使うべからず

 インターネットでは、「12」といった丸数字や、「III」といったローマ数字、「(株)」など1文字で表わされる括弧付き文字を使うことはできない。こうした文字(機種依存文字)は規格コード上の空いたところをメーカーが利用しているものにすぎないため、互換性がない。その結果、WindowsとMacintosh間で思わぬ文字として表示されたり、UNIXでは空白文字になってしまう。相手が間違いなく自分と同じ環境であることがわかっているときは構2ないが、そうでないときは使ってはならない。

メーリングリストではファイルを添付するべからず

 メーリングリスト(ML)では、添付ファイルを送らないことが暗黙のルールである。MLにメールを投稿することは、参加者全員にメールを送っているのと同じである。添付ファイル付きメールは、総量にして膨大なデータをインターネットに流していることになるだけでなく、すべてのユーザーに読めるという前提もないまま不特定多数のユーザーにデータを送っていることにもなる。また、プログラムの添付ファイルはウイルスの格好の感染経路になる。セキュリティ上の理由で、添付ファイルの投稿を嫌がるML管理者も多い。

Fromフィールドを間違うべからず

 メールアカウント作成時には、「Fromフィールド」で自分のメールアドレスと名前を設定するようになっている。これはメールの差出人として利用されるわけだが、この設定に誤りがあると相手に迷惑をかけることになる。メール クライアントで「返信」を行なうと、元メールのFromがToに自動的に設定されるためである。Fromフィールドの設定には間違いがないように注意すべきである。

(NETWORK MAGAZINE編集部)


おすすめのメールクライアントはこれだ!

NETWORK MAGAZINE
メールクライアントは日常よく使われているものだけに、一度使い始めたら「はき慣れた靴」のような存在になる。世の中のネットワークユーザーは、普段どんなメールクライアントを使っているのだろうか? 人気のメールクライアント5種類の特徴をまとめてみた。


(NETWORK MAGAZINE編集部)


Becky!Internet Mail -商用ソフトも顔負けの高機能が人気-

NETWORK MAGAZINE


  • 開発……リムアーツ
  • URL……http://www.rimarts.co.jp/index-j.html
  • 形態……シェアウェア(試用期間30日)
  • 価格……4000円(アカデミック割引、サイトライセンス有)最新版 2.00.01

Becky!

 Becky! Internet Mail(以下、Becky!)は、初心者から中級者以上のユーザーに幅広く利用されているWindows用のシェアウェアだ。高機能なわりに、操作性がまったく失われていないことが人気の秘密。ユーザーの声を素直に聞き入れ、それを確実に機能として反映させてきた、そんな感じがするメールクライアントである。

 Becky!の特徴は、毎日たくさんのメールを処理するような人にウレシイ機能が満載していること。まず、受信メールを一定の条件に従って振り分けするフィルタリングマネージャ。単に指定文字列を検索して振り分けるだけでなく、文字列を決め打ちしない「正規表現」をサポートしたり、条件に一致した場合に振り分けではなく別のアクション(たとえば、自動返信やサーバからの削除)を選択することが可能である。また、メーリングリストに関連する処理を一括管理できるメーリングリストマネージャもある。ここでは、参加や脱退時に必要なコマンドメールをテンプレートから送信したり、メーリングリストの管理者から送られてくる重要情報の保存が行なえるようになっている。

 また、サーバの受信状態を調べ、メールをダウンロードせずに削除や受信を行なえるリモートメールボックス、受信したメールのうち新着分のみを別ウィンドウにティッカー表示する新着リストも、他のメールクライアントにはあまりない機能である。

 複数のメールアカウントを作成するマルチアカウントにももちろん対応している。だが、Becky!ではこれをさらに拡張して、「プロファイル」という機能を導入している。プロファイルは、特定のメールボックスに設定する接続情報のことで、これにより環境ごとにLANやダイヤルアップなど接続方式を切り替えながら、1つのメールボックスを使うことができる。モバイル派には、特に重宝する機能である。

 他にも、あるプロバイダから別のプロバイダのメールサーバを使ってメール送信できるPOP before SMTPを利用できるオプションや、最新のPGP(6.5.1国際版)を有効にするプラグインを備えたりと、新しい技術への対応もばっちり。Becky!しか知らないユーザーは、別のメールクライアントを使ってはじめて「Becky!のすごさ」が分かることだろう。

(NETWORK MAGAZINE編集部)


Outlook Express -Windowsとの抜群の相性はマイクロソフト製品ならでは-

NETWORK MAGAZINE


  • 開発……マイクロソフト
  • URL……http://www.microsoft.com/japan/
  • 形態……Internet Explorerにバンドル
  • 価格……無償
  • 最新版……5.5(Windows)/5.0(Macintosh)

Outlook Express

 いわずと知れたマイクロソフトの無償メールクライアント。Windowsに標準で付属しているため、利用ユーザー数が圧倒的に多いことで知られる。Outlook Expressというと、パソコンを始めたばかりの初心者向けというイメージがあるが、実は中・上級者の中にも愛用している人は多い。

 Outlook Expressの特徴は、マイクロソフト製のアプリケーションとシームレスに連携することだ。たとえば、インターネットエク スプローラ(以下、IE)で実行できるActiveXやJavaのプログラムを同じように実行することも可能だし、逆にそれを制限してセキュリティを高めることもできる(この場合、「オプション」-「セキュリティ」で「制限付きサイトゾーン」を選択する)。また、アドレス帳に登録したユーザーをマイクロソフトOfficeから直接呼び出し、データをそのままメール送信できることも、Outlook Expressのアドバンテージの1つである。その他にも、添付された画像ファイルのインライン表示(表示ビュー内で見られる)や、ドラッグアンドドロップで受信したメールをそのまま個々のメールファイル(拡張子は.eml)として保存できる機能(バックアップに便利)など、Windowsの高度な技術がふんだんに採り入れられている。

 さらに、初心者にも分かりやすい、対話式の振り分け設定の簡単さは特筆もの。面倒な手間や設定ミスはほとんどない。その一方で、メールのソース(受信時のエンコードデータ)を表示できたりと、上級者の必要性にもきっちり応えている。

 なお、IEの機能の一部として提供されるOutlook Expressは、HTMLメールを標準として採用している。だが、HTMLメールがあまり好まれていないことはすでに述べたとおり。送信形式をテキストにするには、「オプション」-「送信」で「メール送信形式」を「テキスト形式」に変更する。

(NETWORK MAGAZINE編集部)


AL-Mail32 -外部エディタ機能を搭載! シンプルな使い勝手は玄人好み-

NETWORK MAGAZINE


  • 開発……クレアル
  • URL……http://www.almail.com/
  • 形態……シェアウェア
  • 価格……2000円(学生/教育関係者は無料)
  • 最新版……1.11

Al-Mail

 「変にでしゃばることなく、自然に使える」─AL-Mailはそんなメールクライアントだ。メールの送受信という基本機能を「忠実に」提供し、アプリケーションとしての完成度も非常に高い。一度使ったら、他のメールクライアントに乗り換えられない魅力がある。

 その1つは、AL-Mailではメイン画面をいくつも開くことができる「マルチドキュメントインターフェイス(MDI)」を採用していることだ。これにより、複数のフォルダの一覧を同時に表示することが可能になっている。もちろん、個々のメールの内容もメイン画面ごとに別々のウィンドウで表示される。あまりいっぺんに開きすぎると使いづらくなるが、操作自体は直感的で分かりやすい。

 また、メールの作成や表示に外部エディタを利用できることも大きな魅力である。標準の設定ではWindowsのメモ帳が使われるが、秀丸エディタなど別のエディタに慣れ親しんでいる人は、「オプション」-「外部ソフト」からそれを呼び出すこともできる。メールクライアントはいうまでもなくテキストベースのアプリケーションである。「文字を入力する」という、誰にも必須の作業を特定の環境に縛り付けるのは、決して好ましいことではない。ユーザーが普段慣れた編集環境を選択できるという機能はまさにユーザー本くらいであり、高く評価できるところである。

 メールの一覧をスレッド(階層構造)表示できないなど、AL-Mailそのものの機能はかなりシンプルである。だが、その分いろいろな人が作成したプラグインが充実しており、機能拡張もユーザーが自由に行なえるようになっている。

(NETWORK MAGAZINE編集部)


Eudora -「タダ」で使えるモードも選べる商用メールクライアント-

NETWORK MAGAZINE


  • 開発……クアルコム/クニリサーチインターナショナル
  • URL……http://www.eudora.ne.jp/
  • 形態……商用パッケージ
  • 価格……7800円
  • 最新版……4.3J

Eudora

 インターネットメールが今ほど一般的でなかった頃から、世界中のMacintosh/Windowsユーザーから広く利用されてきた「商用」のメールクライアント。米クアルコムが開発し、クニリサーチインターナショナルが日本語版を開発・販売している。

 商用製品として長らくメールクライアント市場を引っ張ってきたEudoraは、機能面や信頼面で一歩先んじている。メッセージフィルタ(振り分け機能)、メール検索、アドレスの入力補完、定型文を使った自動返信、スペルチェックなど、メールクライアントとして必要な機能がすべて備わっていることはいうまでもない。加えて、ユーザーインターフェイスが洗練されていることも、Eudoraの特徴だ。大きくて使いやす いボタン類、ファイルブラウザや署名ファイル/定型文書の選択画面などに切り替わるメールボックスビュー、ウィンドウをいくつ開いてもWindowsのタスクボタン風の操作で切り替えができるメッセージビューなど、きめ細かな操作性を実現した環境は使っていて気持ちいいほど。

 ただ、多くのメールクライアントがシェアウェアや無償ソフトとして提供されるようになった現在、ユーザーにとって商用という位置づけはやはりマイナス要因。しかし、広告を表示することでライセンス料を賄う「スポンサーモード」が追加され、「タダ」でフルスペックのEudoraを利用することも可能になっている。

 スポンサーモードでは、広告がウィンドウの一部に常に表示されることになるが、これは静止画であるため邪魔な感じはない。むしろ、ユーザーの登録属性に応じて一定時間ごとに切り替わる広告は、あればそれなりに重宝する。もちろん、広告なしの「ペイドモード」もあるが、この場合従来とおりライセンス料(7800円)を払う必要がある。なお、機能限定で無償利用できる「ライトモード」もこれまでとおり提供される。

(NETWORK MAGAZINE編集部)


EXEmacs+Mew -UNIXユーザーの「標準」ともいえる最強のメール環境-

NETWORK MAGAZINE


  • 開発……XEmacsの開発コミュニティ/山本和彦氏(Mew)
  • URL……http://www.xemacs.org/
  • 形態……フリーウェア(GPL)
  • 価格……無償
  • 最新版……21.1.12(XEmacs)/1.94.2(Mew)

XEmacs

 LinuxやFreeBSDといったUNIX系OSを使っている人におすすめなのが、XEmacsとMewを使ったメール環境である。UNIXユーザーならすでにご存じだと思うが、XEmacsはツールボタンを備え、画像表示機能が追加されたEmacsエディタのこと。GNU EmacsやMuleと同じ「Emacsの1つ(Emacsen)」だが、一般に「Emacs」と呼ばれるものとは別のコミュニティにより精力的に開発が進められている。

 Windowsユーザーの読者のために少し解説を加えると、UNIXではEmacsなどのテキストエディタにメール機能をアドオンして、メール環境を構築するのが一般的である。そこで、エディタにテキストベースのEmacsやMuleではなくXEmacsを利用することで、メールに添付された画像をインラインで扱うことが可能になり、快適なメール環境を作ることができるというわけだ。

 またMew(Messaging in the Emacs World)は、Emacsenにアドオンしてメッセージング環境を構築するパッケージである。IMと呼ばれるPerlスクリプトを利用して、メールやニュースの送受信、メッセージの管理を行なうことが特徴である。IMを使えば、メールを受信するためのfetchmailといったアプリケーションは不要であり、MIMEのためのパッケージを別途導入する必要もない。メール環境をとてもシンプルに構築することができる。

 Mewの操作自体は、GnuやcmailといったEmacsen上の他のメール機能と同様、Emacsの強力なテキスト編集機能ときわめてシームレスに連携するようになっている。作者が日本の方で、キャラクタにかわいいネコが使われていることもあり、好んで使うユーザーも多い。

(NETWORK MAGAZINE編集部)




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