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日本ルーセント、音声通話やメール、IMなどを融合して提供する“サービス・コンバージェンス”の世界をデモで披露


2006年5月10日
米ルーセント・テクノロジーズ社 アジア・太平洋地域プレジデントのバート・ボーゲル氏
米ルーセント・テクノロジーズ社 アジア・太平洋地域プレジデントのバート・ボーゲル氏
日本ルーセント・テクノロジー 代表取締役社長の藤田聰氏
日本ルーセント・テクノロジー 代表取締役社長の藤田聰氏

日本ルーセント・テクノロジー(株)(以下ルーセント)は10日、東京都内にて報道関係者向け発表会“Lucent IMS Convergence Showcase”を開催。音声通話や電子メール、インスタントメッセージング(IM)、さらにウェブサービスやビデオ・ゲーム配信などを融合して提供する“IMS(IPマルチメディアシステム)”を基盤とした、“サービス・コンバージェンス”の概念を、寸劇風のデモを多用して説明を行なった。

発表会の冒頭では、アジア・太平洋地域を管轄する米ルーセント・テクノロジーズ社プレジデントのバート・ボーゲル(Bart Vogel)氏やルーセント代表取締役社長の藤田聰(ふじたさとし)氏らにより、米国ベル研究所に端を発する同社の歴史や、アジア・太平洋地域での活動について語った。ヴォーゲル氏によれば、ルーセント全社で3万人の従業員がいるうち、アジア・太平洋地域だけで3000人(中国を含めると6000人)もの従業員がいるなど、同社がこの地域に力を入れて取り組んでいることを述べた。

サービス・コンバージェンスとIMSについて説明した同社CTOの深山雅庸氏は、同社の考えるコンバージェンス(融合)について、「音声とデータをコンバージェンスするだけでなく、すべてをコンバージェンスしていく」として、ネットワークを流れるすべてのデータと、有線や無線を問わず融合するほか、アプリケーション(音声通話、電子メールなど)も融合していくことで、使いやすいサービスを提供すると述べた。また基本サービスにオプションサービスを組み合わせてトータルで価格を下げる“バンドルサービス”を、ユーザーには支払いが一本化されるメリットがあるが企業は収入が減るとして否定。ユーザーが使いたいと思うサービスを増やして、付加価値で収入を増やす“ブレンデッド・サービス”を実現する基盤技術がIMSであるとした。

IMSの位置づけ。多様なサービスとアクセス網の間に立ち、サービスを融合させて提供する
IMSの位置づけ。多様なサービスとアクセス網の間に立ち、サービスを融合させて提供する

IMSはアクセス網と各サービスのある層の間に位置して、アクセス網や機器を問わず同等のサービスを提供したり、異なるサービスをシームレスに連携するといった環境を実現する。海外では通信事業者などにより導入が進んでいるという。発表会の多くの時間は、このIMSをベースとしたサービスの融合を、ビジネス・移動体・ホームの3分野をテーマとして寸劇仕立てのデモンストレーションに費やされた。キーテクノロジーとしては、以下のような技術が利用されている。

アクティブフォンブック
統合されたコミュニケーションポータル。相手がどこにいて、どんな手段(音声、IM、メールなど)でアクセス可能かを把握して、適切な手段をユーザーが選択できる。
Vortex
ユーザーの状態(勤務中や自由時間、就業時間別や作業状態など)に応じて通信手段を選択して通信を行なうサービス。
iLocator
位置情報確認サービス。通信相手がどこにいるかをユーザー間で把握できる。
サービス・ブローカー
あるサービス(電子メールやIM)で通信している相手に、異なるサービス(音声通話、ビデオ共有)などを追加する。
Data Grid
加入者データベース管理ソリューション。異なるサービスがそれぞれ持つ加入者のデータベースに単位のアクセス手段を提供する。単一IDでのシングルサインオン実現の基盤。
デモに出演したルーセントのスタッフの方々
デモに出演したルーセントのスタッフの方々

ビジネスシーンを想定したデモでは、外部で発生した障害に対処するため、現場近くにいるエンジニアをiLocatorを使って探し、電子メールやIM、音声通話などを1つのアプリケーションで駆使して現場に派遣、障害対策を行なうというストーリーを披露した。またVortexの例として、2人の社員と1人の友人(社外の人間)が夕食の連絡を取り合うデモを披露。残業で勤務中の社員には社外の友人は直接連絡できない(IMや音声通話での接続不可)ため、勤務の終わったもう1人の社員にIMで友人が連絡し、それを受けた社員同士が状況を伝え合うといった内容であった。



デモで使用していたアプリケーションの画面。IMソフトの風にユーザーの名前と状態、利用可能な通信手段(中央右側のアイコン)が並んでいる
デモで使用していたアプリケーションの画面。IMソフトの風にユーザーの名前と状態、利用可能な通信手段(中央右側のアイコン)が並んでいる
同じソフトでiLocatorを使うと、通信相手の位置を確認もできる
同じソフトでiLocatorを使うと、通信相手の位置を確認もできる
PDA上でのソフトの画面。これはIMで文字チャットをしている様子
PDA上でのソフトの画面。これはIMで文字チャットをしている様子
Vortexはユーザーの状態に応じて、利用可能な通信手段を設定しておける
Vortexはユーザーの状態に応じて、利用可能な通信手段を設定しておける

このほかにも、IMで連絡を取り合っているところに音声通話のサービスを追加、さらにウェブページやビデオ映像の共有視聴など、まったく異なるサービスを組み合わせて扱えるデモなども披露された。これらは現在なら別々のアプリケーションやサービスを使う必要があり、ユーザー情報も独立して連携が取れないのが一般的。同社のIMSを基盤としたシステムを構築すれば、これらを融合して使えるようになり、ユーザーには利便性の向上や豊かなコミュニケーションを、サービス事業者には導入コスト・時間の短縮や運用能率向上、そして収入の増加をもたらせるとしている。

サービス・ブローカーでは、ユーザーが随時複数のサービスを組み合わせてコミュニケーション手段を拡張していくことも可能
サービス・ブローカーでは、ユーザーが随時複数のサービスを組み合わせてコミュニケーション手段を拡張していくことも可能

(編集部 小西利明)





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