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米Click2learn会長兼CEOケビン・オークス氏に聞く、“eラーニング”米国の現状と日米の違い


2003年8月19日

米国では、2000年ごろにeラーニングの浸透が始まる

eラーニング(※1)が、ようやく日本でも注目を浴び始めてきた。コンテンツの内容が貧弱だったのか、eラーニングへの理解が足りなかっただけなのか、単に使いこなせなかったからなのか……、eラーニングが囁かれ始めた当初は、日本での普及は難しそうにも見えた。しかし、昨年あたりから、だんだんと状況が変わってきたようだ。

“クリック・トゥー・ラーン”ブース
“クリック・トゥー・ラーン”ブース。写真の人物は、米Click2learn社会長兼CEOのケビン・オークス氏
※1 eラーニング:インターネット、企業内LANなどを利用した学習システム。場所、時間を問わずに受講可能なのが特徴で、受講者個々のスキルに合わせた教材を個別に提供できるなど、集合研修にはないメリットがある。

それは、東京ビックサイトで開催された、インターネットを活用した学習素材/学習システムの専門展“e-Learning World 2003”(7月30日〜8月1日)の様子でも伺い知れる。第3回目を迎える今年の出展社数は200社、来場者数は2万7000人となりアジア最大級のeラーニング総合展示会へと成長した(ちなみに第1回目の出展者数は100社、来場者数は1万7000人)。

ASCII24編集部では、今後本格化してくる日本のeラーニング市場について、e-Learning World 2003のために来日した米Click2learn(クリック・トゥー・ラーン)社(以下、C2L)会長兼CEOのケビン・オークス(Kevin Oakes)氏にインタビューを行ない、eラーニング市場の米国での状況や日本市場に対する見解などを中心にお話を伺った。(聞き手:ライター 遠竹智寿子)

インタビューに入る前に、C2Lについて少し説明しておく。同社は米国ワシントン州のベルビューに本社を置く、企業向けのeラーニングオーサリングツールおよびプラットフォーム事業を手掛ける大手eラーニング・ソリューション・プロバイダーである。米マイクロソフト社の共同設立者であるポール・アレン(Paul Allen)氏が1984年に設立した企業向け研修システムコンサルティング会社 米Asymetrix Learning System社が、1999年秋に現在のClick2learnに社名を変更し、現在のeラーニング事業を本格化した(米国ナスダック上場企業)。なお、2000年5月より開始した日本での事業展開については、インタビューに同席されたクリック・トゥー・ラーン(株)代表取締役社長、亀井朗(かめいあきら)氏にもコメントをいただいた。

米国では企業内研修に
eラーニングが浸透

[遠竹] まずは、企業向けeラーニング分野に対するビジョン、およびC2Lの位置付けについてお聞きかせください。

[オークス氏] 現在多くの企業では、社内の人材育成に加え、顧客やサプライヤーに対する教育を通じてロイヤリティーを高めることを重要視するようになりました。我々はこうした企業に対して、“Aspenプラットフォーム(※2)”を中心に、eラーニングに対する統合的なシステムを提供することで、ビジネスパフォーマンスを向上させるお手伝いをしています。

※2 Aspen Enterprise Productivity Suite:研修者の受講管理や、研修者の目標レベルと現状のギャップの分析、スキルギャップに合わせた学習の配信と効果測定などを行なう人材開発支援システム。

Aspenは、従業員規模1000人以上の企業に効果的なeラーニング環境を構築するためのシステムとして、マイクロソフトや米国の大手不動産フランチャイズ企業のセンチュリー21(Century 21)など、400社以上に導入実績がある企業向けeラーニングプラットフォームです。この分野は、ここ2、3年の間にゆっくりと認知されてきましたが、最近1年間で目覚ましい伸びを見せるようになりました。今後はAspenが、企業においてERPやCRMと同等に重要視されると信じています。

[遠竹] 米国でeラーニングがブレイクし始めたのは、いつごろですか?

[オークス氏] 1999年〜2000年ごろのインターネットバブルと同時期くらいから、じわじわ来たとという感じを持っています。


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