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『Windows Server 2003』日本版は6月発売─プレス向けワークショップで発表


2003年4月9日

いよいよリリース間近の『Windows Server 2003』

マイクロソフト(株)は8日、同社新宿オフィスにおいてプレス向けワークショップ“第4回 Windows Server 2003 Reviewer's Workshop”を開催した。今回は、2月13日に都内で行なわれた“Microsoft Enterprise Deployment Conference 2003”で紹介されたメッセージングサーバー『Microsoft Exchange Server 2003』の機能説明が中心になった。

ワークショップの開催に先立ち、マイクロソフトWindowsサーバー製品部部長 シニアマネージャの高沢冬樹氏より『Microsoft Windows Server 2003』のリリーススケジュールについて、新しい発表が行なわれた。

マイクロソフト Windowsサーバー製品部部長 シニアマネージャの高沢冬樹氏
マイクロソフト(株) Windowsサーバー製品部部長 シニアマネージャの高沢冬樹氏

それによると、『Windows Server 2003』日本語版は4月5日に製品開発が完了し、現在は発売に向けた準備を行なっているという。米国では4月24日、発売と同時ににラウンチイベントを行なう。日本では6月中に発売し、発売日にはラウンチイベントを行なう予定であるという。正式な発売日は5月下旬から6月上旬に発表となる。

高沢氏は「製品の発売は始まりの終わりとでもいうべきものだ。製品ができてはじめて顧客に案内できるようになる」と、『Windows Server 2003』発売への期待を述べた。

次に、同社Windowsサーバー製品部マネージャの吉川顕太郎氏が、『Windows Server 2003』でデータセンター向けシステムの信頼性や可用性を高めるためのイニシアティブ“Dynamic Systems Initiative”(DSI)について紹介した。

マイクロソフト Windowsサーバー製品部マネージャの吉川顕太郎氏
マイクロソフト Windowsサーバー製品部マネージャの吉川顕太郎氏

DSIは、データセンターの簡素化、自動化を実現するため、ソフトウェアアーキテクチャーを利用し、ハードウェアやサービスを結びつけることを目指す技術的なイニシアティブ。動的なリソース割り当て、プラットフォームやアプリケーションに埋め込む運用管理機能、次世代の管理ツールという3つのテーマからなる。

Dynamic Systems Initiative
DSIの3つのテーマ。『Windows Server 2003』以降のOSで実現するといい、3〜5年のロードマップを考えているという

このうち動的なリソースの割り当てを実現する技術“Automated Deployment Services”は、現在開発中で、すでにOEM向けのベータ版があり、近く一般にも公開される予定。なにもインストールされていないサーバーにシステムを構築しサーバーを動的に追加する“Provisioning(準備)”作業の自動化や、スクリプトによるサーバー一括管理を可能にする技術で、2003年第2四半期中に正式公開される予定。吉川氏は「他社でもハードウェアリソースの仮想化に取り組んでいるが、我々のソリューションはソフトウェアをベースとしているところが大きな違い。また、他社ではどこも製品を出していないので、我々が一番最初に製品をリリースすることになる」と語った。

今後は運用管理機能を強化するため、Windows Updateやコマンドラインツール、Active Directoryの機能強化や、XMLベースのデータセンター設計図“System Definition Model”(SDM)をもとにした次世代のサーバー管理ツールを開発することになる。

SDM
SDMのイメージ。XMLでデータセンターの運用ポリシーなどを記述したモデルを中心に、アプリケーションの設計や展開、運用、フィードバックといったデータセンターのライフサイクルを統合するという

このうちSDMは、管理ポリシーや操作方法、操作に関する知識などをもとに設計する、XMLベースのデータセンター設計図。ハードウェアやアプリケーションに、自身が提供するサービスに関する情報を提供するしくみを持たせ、SDMをもとにハードウェアリソースやアプリケーションを割り当てることで、データセンターの展開を自動化する。また、ソフトウェア開発者はSDMの情報を『VisualStuidio.NET』に取り込み、開発に利用できるようになる。吉川氏によると、SDMは「IT管理者のポリシーをソフトウェア開発者に伝えるためのしくみで、データセンターの開発、展開、運用、フィードバックといったライフサイクルを統合可能になる」という。SDMの今後については、「広く仕様を公開し、パートナー企業や顧客を含めてWin-Win関係を得られるような“エコシステム”のベースとなるものにしたい」と語った。

なお、ワークショップ終了後、広報担当者に『Windows Server 2003』日本語版について現在の作業状況をたずねたところ、「現在はマニュアルの日本語化やCDの作成、パッケージングなどを海外で行なっている。日本に入って発売できるようになるまで、だいたい90日程度かかるのが通例」との回答を得ることができた。価格については「『Windows 2000 Server』と大きく変わることはない」という。

(編集部 阿蘇直樹)


Exchange Server 2003

現在開発中のメッセージングサーバー『Exchange Server 2003』については、マイクロソフト エンタープライズサーバー製品部マネージャの中川哲氏がデモを交えて説明した。

マイクロソフト エンタープライズサーバー製品部マネージャの中川哲氏
マイクロソフト エンタープライズサーバー製品部マネージャの中川哲氏

『Exchange Server 2003』は、ワイアレスネットワークやモバイル機器対応の強化、『Windows Server 2003』に含まれる情報共有のためのコンポーネント『Windows SharePoint Services』との連携によるコラボレーション機能の強化、『Windows Server 2003』のディレクトリーサービスを提供するコンポーネント『Active Directory』との統合による管理性向上、信頼性や管理性、セキュリティーの強化といった特徴をもつ。連携するクライアントアプリケーションは『Microsoft Office Outlook 2003』が推奨されている。

『Exchange Server 2003』機能
『Exchange Server 2003』は、エンドユーザーの生産性(Productivity)や接続性(Connected)、サーバー管理者の経済性(Best Economics)や依存性(Dependable)といった、メッセージング環境に求められるものを考慮して開発されている

ワイヤレスネットワークやモバイル機器対応強化として、外出先からVPNを使用せずに企業内のExchange Serverにアクセスする技術“RPC over HTTP”や、Exchange Serverへウェブブラウザーからアクセスするためのインターフェース“Outlook Web Access”、携帯電話やPDAからアクセスするための機能が追加された。また、添付ファイルを『Windows SharePoint Services』のサーバーに転送し、グループ内でのファイル共有やバージョン管理などを可能にする機能も追加されている。これらの機能追加によって、エンドユーザーの利便性の向上が図られているという。

Outlook 2003
『Outlook 2003』のデモ。『Exchange Server 2003』と接続して利用する。メールプレビューウィンドウを縦長にし、メールの一覧性を高めるといった改善が行なわれている

『Active Directory』との統合や信頼性、管理性の向上は、サーバー管理者の負担軽減を図ることが主な目的だという。これまでは拠点間で異なるドメインを運用している場合、各ドメインごとに『Exchange Server』を設置する必要があり、ユーザー移動やメールボックス移動は複雑な作業が必要になっていた。『Exchange Server 2003』と『Active Directory』との統合によって、ユーザーの管理が容易になるほか、異なる組織間で『Exchange Server 2003』のアドレス帳同期が可能になる。

“Active Directory”との統合
“Active Directory”と『Exchange Server 2003』統合のイメージ

そのほか、サーバー管理者向けの機能として、1台のサーバーに複数のデータベースを導入し、複数サーバーの統合やバックアップ/リストアー時間の短縮を可能にする機能などが追加された。

マイクロソフト社内ではすでに『Exchange Server 2003』を実際に導入、運用を開始しており、既存の『Exchance Server 2000』と比べてパフォーマンスの向上やサーバー台数の削減が可能になったという。

『Exchange server 2003』は現在ベータ2をOEM企業などに先行配布しており、5月中に同社のウェブサイトを通じて提供を開始する予定。「できるだけ早い段階で公開したい」(中川氏)とのことだ。

(編集部 阿蘇直樹)




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