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NTT-MEら18社、ISPを選ばない無線LANインターネットアクセス/IP電話サービスを11月開始


2002年7月2日

(株)エヌ・ティ・ティ エムイー(NTT-ME)、(株)エヌ・ティ・ティ エックス(NTT-X)、富士ゼロックス(株)、(株)エーエム・ピーエム・ジャパン(am/pmジャパン)、東武鉄道(株)、米iPass社、凸版印刷(株)、(株)イリンクス、(株)日立製作所、NECカスタマックス(株)、沖電気工業(株)、コンパックコンピュータ(株)、日本ベリサイン(株)、イスラエルのCommil社、(株)タカラ、神鋼商事(株)、米Microtune社の18社は1日、都内で記者発表会を開催し、18社が共同して、ユーザーが利用するISPを限定しない“ISPフリー”の無線LANインターネットアクセスの商用サービスを、11月をめどに首都圏で開始すると発表した。商用サービス開始に先立って、7月上旬に駅やコンビニエンスストアで技術検証を開始し、さらに8〜10月には一般ユーザーを対象にモニターを募集して、駅・店舗ポータルやコンテンツ配信、IP電話を含む“ネオモバイルサービス”の利用実態調査を実施する。

記者発表会で説明したNTT-ME第4JunKanビジネス本部第3営業部門長の竹下健一氏
記者発表会で説明したNTT-ME第4JunKanビジネス本部第3営業部門長の竹下健一氏
竹下氏が示した、モバイル端末の発展シナリオ
竹下氏が示した、モバイル端末の発展シナリオ

記者発表会で説明したNTT-ME第4JunKanビジネス本部第3営業部門長の竹下健一氏によると、無線LANを使ったインターネットアクセスサービスには、ソフトバンクグループの“Yahoo! BBモバイル”に代表される、特定のISPユーザーが利用でき、設備はすべてその事業者が提供する独占型サービスと、東日本電信電話(株)(NTT東日本)の“Mフレッツ”のような、フレッツ網をインフラとしたISP独立型サービスがあるという。これに対して今回の無線LANアクセスサービスは、ユーザー、アクセスポイントの設置者、ネットワークインフラなどがオープンとなっていることが特徴。ただし、ローミングのためのサービス/設備はNTT-MEが提供している。

“独占型”“ISP独立型”“オープン型”の各無線LANアクセスサービスの比較
“独占型”“ISP独立型”“オープン型”の各無線LANアクセスサービスの比較

このオープン型システムによって、コンテンツプロバイダー、アクセスネットワーク事業者、アクセスポイント事業者のすべてが積極的に事業参加でき、利益を享受できるという。無線LANへのアクセスの仕組みとして、Wi-Fi Alliance(旧WECA)が提示したISP間ローミングシーケンスのガイドライン“WISPr(Wireless ISP roaming)”に基づいた国際標準ローミングを日本で初めて採用して、ローミングシーケンスの動作を保証する“WiFi-zone”の認定を受けており、日本国内のみならず世界中のすべてのISPユーザーが利用できる無線インフラだとしている。標準技術を利用することで、ユーザー母集団が大きく、アクセスポイントあたりの利用者が多いため、アクセスポイントの設置者に対してのペイバックビジネスモデルが成立し、これがアクセスポイントの“自然増”に繋がるという。

今回の無線LANアクセスサービスのビジネスモデル
今回の無線LANアクセスサービスのビジネスモデル(金額は例であり、最終的なものではない)

サービスの利用料金は、最終的にはユーザーの窓口となるISPが決めることになるが、発表会では例としながらも、アクセス料金は月額で1500円程度となっていた(コンテンツの料金は別途発生する)。アクセス料金は、アクセスポイントの設置者、アクセスネットワーク事業者、NTT-ME、ISPがそれぞれ分け合う仕組みとなっている。

オープン型ビジネスモデルによるアクセスポイント自然増のサイクル
オープン型ビジネスモデルによるアクセスポイント自然増のサイクル

また、今後モバイルブロードバンド(無線LAN)と音声電話(VoIP)のサービス融合が進み、パソコン/PDAと携帯電話の融合端末が登場することを見据え、“無線ブロードバンド+PDA+VoIP”による新しいモバイル通信スタイル“ネオモバイルサービス”を提供するとしている。このネオモバイルサービスによって、将来は外出先のどこでも仮想オフィスや仮想自宅環境になるという。ネオモバイルサービスの1つとして、駅やコンビニエンスストアごとに、周辺地図や時刻表、周辺店舗情報などの地域情報を提供する“駅・店舗ポータルサイト”と、新聞や雑誌のようなキオスク型コンテンツといった、“身近で便利なポータルコンテンツサービス”の提供を目指すとしている。

オープン型プラットフォームのネットワーク/サービス構成図
オープン型プラットフォームのネットワーク/サービス構成図

今回名前の挙がった18社には、ISPが含まれていないが、これは「特定のISPの色を付けたくなかったから」(竹下氏)という。各ISPに対しては、国際ローミングサービスでつながりのある米iPassを通じて、参加を呼びかけるという。ISPにとっては、アクセスポイント、ネットワークインフラなどのサービス設備が使われない(コストがかからない)形で、料金徴収代行による収入が得られるというメリットがあるとしており、ISPの参加については楽観視しているようだ。また、鉄道会社は現時点では東武鉄道と相模鉄道のみの名前が挙がっているが、現在複数の鉄道会社と交渉中であり、早いものでは8月のモニター募集までに追加となる見込みだという。

参加各社の役割
参加各社の役割

無線LANの規格としては、IEEE 802.11b(2.4GHz帯域)で開始するが、技術や機器の普及動向を見ながら、IEEE 802.11a(5GHz帯域)もサポートしていきたいとしている。モニターは、参加ISPが募集する形で7月中旬に開始する予定。およそ1000人くらいを想定していると言うが、極端に多くならないかぎり人数は限定しないとしている。

今後、このようなISPフリー型の無線LANインターネットアクセスが登場してくることが予想されるが、そうしたサービスとの差別化については「NTT-MEが(有線系で)すでに実施しているIP電話サービスによって差別化する。また、タカラが名前を連ねているように、我々はビジネスユーザーだけでなく、コンシューマーユーザーも取り込んでいく」(竹下氏)としている。

(編集部 佐々木千之)





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