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電子商取引、予測を下回っているもののBtoBは前年比60%増、BtoCは同80%増に――経済産業省ほか調査


2002年2月19日

経済産業省と電子商取引推進協議会(ECOM)、および(株)エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所は19日、3者合同で行なった“平成13年度電子商取引に関する市場規模・実態調査”の調査結果を発表した。これは、昨年行なったものの継続調査として実施したもので、1998年度(平成12年度)に経済産業省(当時:通商産業省)などが実施した電子商取引市場調査から数えて、今回で4回目となる。

予測を若干下回っているものの、例年と同程度の拡大率を維持

2001年BtoBのセグメント別構成比
2001年BtoBセグメント別構成比

それによると、2001年の市場規模は、BtoBが約34兆円で前年比約60%の拡大となった。これは2000年調査時点の予測を若干下回っているものの、“e-Japan 重点計画”が目標とする電子商取引市場の成長率を達成しているという。品目別に見ると、電子・情報関連機器分野と自動車分野は、例年通り大きな金額を占めており、化学分野が前年比約19倍、産業関連機械・精密機械分野が同約8.8倍、紙・事務用品分野が同約8.4倍と、それぞれ大きく成長している。これらの分野は、今後も拡大していく兆しがあるという。

BtoBの中で、eマーケットプレイスの取引金額規模は約4兆円で、BtoB全体の1割程度を占める。これは、2000年の約1800億円を大きく上回る結果となった。また、2001年から一部の行政機関による公共事業の電子入札が開始されたため、今回新たな市場として、BtoG(行政機関向け電子商取引)が切り出された。2001年の段階で、BtoGの取引金額規模は約60億円となっている。

2001年BtoCのセグメント別構成比
2001年BtoCセグメント別構成比

BtoCの市場規模は、約1兆4840億円で前年比約80%の拡大となった。こちらも昨年度調査時点の予想を若干下回ったが、依然として大幅な拡大を継続している。品目別に見ると、趣味・雑貨・家具分野が約2.2倍、衣類・アクセサリー分野が約2.1倍で、旅行分野が約1.9倍、エンタテインメント分野が約1.8倍、不動産分野が約1.8倍と、それぞれの分野で伸びを見せている。一方、パソコン分野や書籍・音楽分野などは、やや低調となっている。また、モバイル関連市場は約1200億円となり、前年比2倍に拡大した。この市場はエンタテインメント系のコンテンツサービスが全体の7割近くを占め、モバイルBtoCの牽引役となっている。

2006年BtoBのセグメント別構成比(予測)
2006年BtoBのセグメント別構成比(予測)

NTTデータは今後の展望として、5年後の2006年には、BtoB市場規模は約125.4兆円に達し、電子商取引率も17%を超える見通しを示した。eマーケットプレイスの取引金額規模は、2006年には約13.6兆円に拡大するとし、またBtoGは、2006年には約6兆円を超えると予測している。これは、国土交通省が原則として2004年までに電子入札システムを構築するとしていることと、自ら発注するほとんどの公共工事に電子入札を適用する予定にあるからという。

2006年BtoCのセグメント別構成比(予測)
2006年BtoCのセグメント別構成比(予測)

BtoC市場は、2006年には約16兆2970億円にまで増加するとし、商取引の電子化の割合は、2006年には5%を突破するという。モバイル市場は、約3兆2390億円にまで増加すると見込んでおり、BtoC市場におけるモバイル市場の割合も、2006年には19.9%に達するとの見通しを示している。

課題は、規格の標準化と、中小企業への導入

発表会
左から経済産業省商務情報政策局情報処理振興課の井上友貴氏、ECOM事務局次長の平井吉光氏、NTTデータ経営研究所ソーシャル・イノベーション・コンサルティング本部理事兼本部長の小田島労氏

発表会において、NTTデータ経営研究所ソーシャル・イノベーション・コンサルティング本部のシニアコンサルタントである飯塚和幸氏は「若干予想は下回ったが、BtoBで前年度比約60%増、BtoCで同約80%増となった。どの分野においても大手企業の電子商取引への取り組みが本格化し、販売チャネルの1つとして定着した。しかし一方で、中小企業への導入はまだ今ひとつという感が強い」という見解を示した。

また「画期的なビジネスモデルの登場はなかったが、カタログ通販事業者が、電子商取引との連携によって売り上げを伸ばしたりと顕著な伸びを見せている。加えて、モノ販売だけでなく、サービスの売り上げも伸びてきている」という。

一方BtoGに関しては「政府調達や規制緩和などがいつ来るかによって、大きく変わってくる。2004年までに道路交通省が電子入札システムを導入するとしているので、2003年を機に、BtoGが大きく伸びると見ている」としている。

BtoCに関しては、「パソコンの市場は市場自体が縮小した。株取引などの市場も狭まったので、BtoCは思ったより伸びなかった。しかし前年度比が80%には達しているので、まずまずかと思っている。ブロードバンドの普及は予定よりは若干遅れている。爆発的というほどでもない。サービスが遅れているなどの問題もある」としている。

最後に、2006年の予測値を達成するための前提条件として「予想通りの順調な成功を見込む前提条件としては、BtoBは、さまざまな規格の標準化や中小企業への導入が非常に重要。BtoCについては、ブロードバンドやモバイルの普及がキーとなる。これらを前倒しで実現しなければならない。単にブロードバンドを引くだけでなく、通信事業者の工夫も必要となってくる」という見方を示した。

(編集部 田口敏之)





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