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BUSINESS CENTER / 製品レビュー 2002年8月号
情報管理を重視したWebグループウェア
ProWebRabbit
2002年6月24日
機能は標準的だが使い勝手はなかなか
Webグループウェアは、すでに多くの企業で導入されている。しかし、部署のレベルでは重宝するものの、全社のレベルで利用するとなかなか不便なところも多い。安価なだけの製品では、アクセス権が詳細に設定できなかったり、企業の組織形態に柔軟に対応できなかったり、といったデメリットも出てきている。
三菱電機インフォメーションシステムズの最新グループウェア「ProWebRabbit」は、基本的な機能をきちんとおさえた上で、セキュリティや企業での情報管理を意識した製品となっている。
機能は標準的だが
使い勝手はなかなか
ProWebRabbitはWindows NT/2000上のIISで動作するWebグループウェアである。MSDE(Microsoft DataEngine)を採用しているため、ProWebRabbit以外に別途データベースは不要だ。動作環境としてはWindows NT Server 4.0のSP6以降、Windows 2000 Server SP2以降で、WebサーバとしてIISの4.0/5.0を採用する。
ProWebRabbitで用意されている機能は、
- 掲示板
- 文書管理(キャビネット)
- 設備予約
- スケジュール
- アドレス帳
- 行先案内板
- 回覧板
- 各種申請(ワークフロー)
- Webメール
などである。機能自体は標準的だが、使い勝手に関してはなかなか考えられている。
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画面1●各アプリケーションのメニューは常時左側に表示されており、上の「MAIN MENU」にカーソルをあてると自動的にプルダウンメニューが現われる |
ProWebRabbitが通常のWebグループウェアとやや異なるのは、マイクロソフトのActive Server Pagesをベースにユーザーインターフェイスが構成されている点だ。
多くのWebグループウェアはさまざまなプラットフォームで利用できるよう、HTMLやHTTP、JavaScriptなどのインターネット標準技術だけで作り込まれるのが普通である。しかし、ProWebRabbitではあえて独自技術を使うことで、一般的なWebグループウェアに比べ自由な操作性が実現されている。
まず、各アプリケーションでは左側のフレームにかならずドロップダウン型の「MAIN MENU」が表示される。ProWeb
Rabbitには、いわゆる「ポータル」と呼ばれる個人向けのトップページがないので、各アプリケーションを横断しつつ使うことになる。そのため、どのページにいても、すぐ他のアプリケーションに到達できるようになっているわけだ。
特にユニークなのは、ドラッグするだけで操作が可能なスケジュールである。一般的なWebグループウェアでは、ボタンやリストボックスなどを中心に操作を行なう。しかし、ProWebRabbitのスケジュールでは、「リスト表示」と「チャート表示」が選択でき、このうちチャート表示を使うと、鉛筆で線を引くかのようにスケジュールを登録することができる。Javaアプレットを使うため、若干動作が重いのが玉にきずだが、日常的に使うものだけにこうした工夫は評価できる。
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画面2/3●チャート表示のスケジュール。指定したい時間をマウスでドラッグすると自動的にダイアログが起動する。これに用件や場所などを書き込めばよい |
また、Webグループウェア上の更新をリアルタイムに伝えるメッセンジャーも便利な機能といえるだろう。通常のWebグループウェアはユーザーがサーバにアクセスしてデータを取りに行く形(プル型という)になるため、情報が更新されてもページにアクセスしていなければ知ることはできない。一方、ProWebRabbitでは「メッセンジャー」というWindows版のツールをクライアントにインストールしておくと、タスクバーに常駐し、スケジュールの更新等がユーザーにポップアップで通知される。
なお、これらの機能は必要な機能のみを選択して導入することも可能だ。
組織構造にあわせたグループ化とアクセス制御が可能
組織構造にあわせた
グループ化とアクセス制御が可能
ProWebRabbit最大の特徴としては、現在の組織構造にマッチした運用ができるという点だ。概して会社は、複数の部署や課といった単位を元に階層的に組織されているものである。また、同じ部や課に属していても、すべて同じ「ユーザー」ではなく特定の権限を持つ上長がいるものである。しかし、この組織形態や役職ごとの権限などを、グループウェアに当てはめるというのは意外と難しい。現在のグループウェアの多くは、フラットなグループ分けしかサポートしていない場合が多く、またアクセス権限もユーザーごとの権限ではなく、あくまでファイルやフォルダ単位での制御になるからだ。そのため比較的シンプルな組織構造であれば問題ないものの、大企業や組織形態が複雑なところで、グループウェアを運用するのは難しいのである。
その点、ProWebRabbitは組織構造をうまく当てはめることが可能である。実際の操作は「システム設定」の「組織設定」から、組織にあわせたグループを定義すればよい。こうした組織情報は、アドレス帳や行先案内板など各アプリケーションの左ペインに表示される。普段利用している組織の構造をもとに内線電話番号や本人の行き先を調べることができるため、とても使いやすい。もちろん、ユーザー名や社員番号などでの検索も可能になっている。
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画面5/6●現状の組織にあわせて、ユーザーのグループ化やアクセス制御を行なえるというのがProWebRabbitの大きな特徴。ユーザーやグループ、役職などを単位に管理者、書き込み、参照などのアクセス権を与えることができる |
また、ユーザーやグループ、役職などを単位として「管理者」、「書込」、「参照」の3つのアクセス権を設定できる。そのため、上司しか読めない文書をほかの社員が勝手に読んでしまうといった事態を防ぐことが可能だ。きちんと組織を定義し、全社的に利用すれば、ユーザーとファイルを管理する簡易ディレクトリサービスとして大きな効果を発揮するだろう。
パッケージのみを販売しているベンダーと異なり、同社では製品のカスタマイズや他の業務アプリケーションとの連携などのサービスも請け負っている。大規模環境での導入に不安があっても、こうしたサービスを利用できれば心強い。
ProWebRabbitは、ロータスノーツやExchange Serverのような大企業でも利用可能な製品と、サイボウズOfficeのように安価で誰でも簡単に使える製品のそれぞれのメリットをうまく取り込もうとしている。ユーザー自身に関連する情報をまとめて表示するポータルの機能がなかったり、携帯電話やPDAからのモバイル環境での利用に対応していないといった弱点はあるが、使い勝手や機能などは十分に標準をクリアしているといえる。
(NETWORK MAGAZINE編集部 大谷イビサ)
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