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日本コムシス

ディレクトリサービスの導入で低TCOネットワークシステムの構築を実現


1999年11月21日

インフラ先行型でMALIONETを構築

 日本コムシスは電気通信設備事業、情報関連事業といった通信インフラ構築を事業の中心に据え、国内全域はもちろん海外にも拠点を置き事業を展開している。社内のネットワークインフラは、国内だけでもおよそ100サーバ、3500クライアントを繋ぐ大規模なものだ。

 注目されるのは、この大規模なネットワーク網がわずか5名のスタッフによって運営、管理されている点だ。このようなTCO削減はディレクトリサービスによるネットワークリソースの一元管理によるところが大きいが、それだけではない。NTTの共同実験への参画からはじまった将来への緻密な計画と、ネットワーク管理に対する一貫したポリシーの存在が大きく寄与している。

 日本コムシスの全社ネットワーク(MALIONET)の構築は、5年前にNTTが行なったマルチメディア共同実験への参画が起点となっている。同社ははじめから同実験に対し、実用化を前提に取り組んだ。7名で構成される社内ネットワーク構築のチームが発足したのが1994年9月。そして1996年3月には全国11拠点を結ぶ全社WANが完成した。

 MALIONET構築の旗振り役である同社社内情報システム部部長、三井康弘氏は「インフラの構築を終えてから、基幹系、情報系、音声系のアプリケーションを載せる方針で進めました」と語る。充分なインフラさえ整えておけば、後になってどのようなアプリケーションも載せることができるからだ。アプリケーション先行型で考えるとインフラに二重投資しなければならないケースが発生し、余計なコストがかかる場合がある。

経営企画本部 社内情報システム部 部長  三井康弘氏

 「インフラ先行型で進めると経営者は不安がります。経営者はすぐのメリットを求めますから。経費節減が目に見えるかたちになったり、コンテンツができるまで不安がります」(三井氏)。そこで電話の内線化を最初に行ない、通信コストの削減を経営者に対して示した。「その後グループウェア(ノーツ ドミノ)を導入し、電子メール、社内掲示板を用意し、これだけのことができますよということで経営者を納得させて進めました」(三井氏)。

 現在のネットワーク構成について説明すると、本社・品川センタビル、西日本本社・関西支店は3Mbpsで、全国9支店と浦安研修センタが2MbpsでNTTのATMメガリンクサービス網に接続されている。また、このATM網を使い電話が内線化されており、通信コストの大幅な削減に貢献している。さらに本社と関東南支店、関東中支店の間ではVoIPが導入されている。ATM網ではないが1.5Mbpsの広い帯域はVoIPには充分だ。他の支店、営業所はNTTやNTT以外の回線で接続されている。



MALIONETネットワーク図(1999年6月現在)。11の拠点がNTT ATMメガリンクサービス網に接続されている。外部とのインターネット接続にはOCNを利用している

 日本コムシスでは日本全国に工事現場をかかえているため、新たな現場事務所が設置されては、工事の終了とともに消えていく。当初これらの現場事務所と支店間の接続は支店にリモートアクセスサーバを設置することで対応していた。だが、多いときには1000ヶ所以上にもおよぶ現場に対し、アクセスポイントを設置するのは容易ではなかった。支店には兼務の管理者しかいない上、「モデムに電源が入っていない」「誰かが誤って回線を電話につないでしまう」「回線が不足する」「遠距離での通信コストが高い」といった問題が多かった。そこで1996年の4月にNTT PCコミュニケーションズのNNCS-IPS(NTT Network Connect Services-IP Private Services)に加入し、全国の160ヶ所に用意されたNNCSのアクセスポイントを利用する形態に切り替えている。NNCSの中身はフレームリレー網とダイヤルアップサービスを組み合わせた帯域保証型のサービスだ。1つのIDに利用ユーザー数の制限がなく、1000円/180分という安価な接続コストが魅力だという。

 また同社では事務所をもたない客先で従業員が作業を行なうケースも多い。そこでNTTドコモのパケット通信方式データサービス「DoPa」を使い、社内LANへのリモート接続サービスを社員に提供している。

(宮下知起)


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